皆さま、こんにちは。未来に繋がる情報を研究し発信するブログを運営するみらいものがたりラボ代表のせにょです。
本ブログでは未来の選択肢を広げるお金について発信しています。前回、人生の3大費用「住居費」「教育費」「老後費用」の基礎知識について解説しました。今日は、第2回として、子供の未来の選択肢を広げる教育費について解説します。なお、この記事は以下のような方は対象外となりますので、ご了承ください。
- お子様がいらっしゃらない方
- お受験、名門私立学校のエスカレーター式の進路を選ばれる方
- 医歯薬系の大学を目指される方
教育費の全体像を把握する
教育費について対応する場合について、まず最初にやることは教育費の全体像を把握することです。記事「お金を増やして、人生3大費用へ対応する方法~資産運用01で解説したライフプラン表を見て、お子様が生まれてから社会人として独立するまでに全体でかかる教育費を俯瞰して全体像を把握してください。
小学校から高校までの教育費は給料で賄う
最初に教育費の全体像を把握する理由は、「子育て費用は1000~3000万円かかる」などのメディアの情報に踊らされず、教育費についての以下の現実を冷静に理解するためです。
- 子育て費用は、養育費(食費、こづかいなど)と教育費に分解できる
- 教育費総額は、子供の進路により大きく変わる
- 教育費は、一時に全てかかるわけではなく7歳から22歳までの15年間に渡りかかる
- 多くの場合、教育費のピークは大学四年間
これらの現実からいえることは、「小学校から高校までの子育て費用は、日常の給料で賄う。」です。18歳を超えれば、アルバイトなどしますので、食費やこづかいなど養育費がかかるのは、高校卒業までです。教育費についても、一部の私立学校など例外はありますが、高校までは日常の給料で賄える金額であることが多いです。ですので、教育費として考えるべきは、高校卒業後の進路、たとえば大学でかかる学費となります。
教育費のピーク大学4年間にかかる教育費は500万円
教育費のピークである大学4年間にかかる学費総額については、500万円を目安にするとよいと思います。もちろん国公立か私立かや、通学か一人暮らしかによっても変わりますが、2023年現在大学の学費の相場は以下となり、おおむね500万円を用意できれば安心です。
- 国公立大学 214万円
- 私立大学 400-550万円
もちろん、私立大学は、学校によっては差がありますが、500万円を超える部分についてのみ、奨学金や学資ローンなどを検討するとよいでしょう。
児童手当を財源として子供が18歳になる年を目標にして資産運用する
用意するべき教育費が500万円とわかりました。では、この金額を今すぐ用意すべきか?というと、そうではなくて、子供が高校を卒業する18歳になるまでに用意すればよいということになります。では、具体的にどうするかというと、「児童手当を財源として子供が18歳になる年を目標にして資産運用する」です。以下4つのステップで準備します。
- ご家庭のメインバンクで子供名義の銀行口座を開設する
- 子供名義の証券口座をSBI証券で開設する
- 積立投資すべき投資信託はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- 児童手当を18年間年利7%で運用する
ご家庭のメインバンクで子供名義の銀行口座を開設する
子供が生まれたらすぐ子供名義の銀行口座を作りましょう。このとき、送金のことを考えてご家庭のメインバンクで作ると良いでしょう。理由は、児童手当法第四条により、児童手当は父母または養育者のうち所得が高い方に支給されます。 したがって、子どもの名義の口座に入金することは出来ません。つまり、ご家庭のメインバンクから子供名義の銀行へ児童手当が親名義の口座に入金されるたび毎月送金することになります。送金手数料がかからないよう子供の口座と親の口座は同じ銀行としてください。
子供名義の証券口座をSBI証券で開設する
子供名義の銀行口座を開設したら、次に子供名義の証券口座を開設します。おすすめは、ネット証券大手のSBI証券の未成年口座です。理由は、①投資信託の種類が豊富、②手数料が安い、③銀行との連携が容易などです。なお、ご留意いただきたいのは、未成年口座を作るには、親名義のSBI証券の口座が必要となりますので、先にご自身でSBI証券の口座を開設しておきましょう。子供名義の証券口座が開設できたら子供名義の銀行口座を紐づけます。
積立投資すべき投資信託はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
ここまでで、積立投資をする準備ができました。では、具体的にどの銘柄で積立投資すればいいのか?結論からいえば、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)です。詳しい説明は省きますが、要するに全世界の株式市場全体に投資するということです。国によって経済成長の差はありますが、資本主義が続くかぎり世界全体の経済成長は続きます。その経済成長にあわせて投資するものです。もちろんリスクはありますが、年率5-7%の利回りが期待できます。
児童手当を18年間年利7%で運用する
では、18年間で500万円を用意する方法についてお伝えします。結論からいえば、「児童手当を18年間年利7%で運用する」です。児童手当とは、国から0歳から中学校卒業までの児童を養育している方に月1-1.5万円支給される制度のことです。詳しくは児童手当制度のご案内をご確認ください。児童手当を15年間積み立てると総額198万円となります。(なお、今後高校3年間も支給されるよう制度変更される予定で、総額は18年間で244万円となります。)以下の金融庁資産運用シミュレーションでシミュレーションすると、児童手当244万円を年率7%で18年間積立投資をすると、482万円とほぼ500万円となります。(ご注意:①キャピタルゲインに対し、約20%の税金がかかりますので、実際売却する際にの金額はその分少なくなります。②未成年口座で非課税となるジュニアNISA制度は2023年で終了となります。)
学資保険は利用しない
なお、将来に向けた教育費の用意となると、多くの方が学資保険を検討されると思いますが、個人的にはあまりおすすめはできません。18年間運用してもせいぜい数%の上乗せにしかなりませんので利回りにまったく魅力がありません。唯一の利点は18歳になるまでに親権者がなくなった場合の保険料免除くらいですので、そのような保険機能を重視される方は検討してもよいと思います。
奨学金は借りたほうがいい
最近のメディアの記事によると、最大300万円の負債を抱えたまま大学を卒業し就職活動で失敗した結果、返済できなくなるケースなどが話題となり、「奨学金を借りるべきではない」という論調になっています。しかし、私は借りられるなら借りたほうがいいと思います。特に独立行政法人日本学生支援機構が提供する奨学金であれば、利率が0-3%と低いので積極的に活用すべきだと思います。理由は、在学中にその元本を一切取り崩さずに、そのお金でeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を買い、利回り7%で運用すれば、大学卒業後、全額返済しても利回りー返済利率分のリターンが期待できます。また、未成年口座で18年間積立投資してきた投資信託がもし下落し教育費が不足した場合でも、そのリスクヘッジにもなります。何よりも負債を含むとはいえ、子供名義の資産(数100万円)を積み上げることができます。
子供自身が働いて稼ぐという発想を持つ
教育費を賄う方法として①児童手当を18年間積立投資する(約500万円)、②日本学生支援機構の奨学金を借りる(144-307万円)、をやったとしても教育費が不足した場合のリスクヘッジとして、子供自身が働いて稼ぐという発想を持つべきです。現在、日本では18歳で成人となります。また、グローバルスタンダードでは、大学の学費は子供が自分で稼ぐものです。
今後、教育費は下がるトレンドであり、最終的に無償化する
最後に、今後の教育について私個人の意見を述べます。予測ですが、今後教育費は下がるトレンドだと思います。そして、そう遠くない将来、教育費は無償化するでしょう(というか、記事「多子世帯の大学授業料無償化 所得制限なし、25年度から―政府」にあるようにその兆候は、すでに現れています。)理由は以下です。
- AIが登場し利用が広がることで、教師に知識を教わるタイプの教育の価値が急速に廃れる
- 急速な少子化で、教育に対する需要が減少する結果、教育の供給超過となり価格が低下する
つまり、教育費を下げないと大学などへの入学希望者を確保できなくなります。
とはいえ、世の中の変化に対し、最も変化が遅いといわれる業界が不動産業界と教育業界といわれます。ですので、今後5-10年で学校教育がそれほど大きく変わることは期待できません。従来型の「偏差値の高い大学に入るためインプット型の受験勉強をすること」に今後5-10年後、果たしてどれだけの価値が残るのか、正直疑問です。我々親としては、「子供にとって本当に価値のある教育とは何なのか?」常に問い続け世の中の変化にマッチした最適な教育環境を用意すべきだと思います。
以上最後までお読みいただきありがとうございました。子供の未来の選択肢を広げる教育費について、しっかりと準備して対応していきましょう。次回は、老後費用について解説します。

