皆さま、こんにちは。未来に繋がる情報を研究し発信するブログを運営する「みらいものがたりラボ」代表のせにょです。
本ブログでは、皆様の中で現在生じている問題を解決し、明るい未来へつなげる本をご紹介します。具体的には、週一回程度の頻度で、皆様の問題を解決するうえでお役にたつ本を1冊ピックアップし、簡単に解説します。前回は、「LIFE SHIFT(ライフシフト)-100年時代の人生戦略-」の第1回として、人生100年時代においてお金より大切なものを知る方法について、紹介しました。
今回は、第2回として、人生100年時代におけるキャリア上の3つの選択肢を紹介し、未来のお金、時間、人間関係のあり方について解説します。
解説は以下3点を中心に私の意見としてご紹介します。
- どんな問題が解決できるか?つまりどんな人におすすめか?
- どうしてこの本でその問題を解決できるのか?
- 問題解決のため我々は具体的にどう行動すべきか?
それでは、本題に入りましょう。
新しいステージ-選択肢の多様化-の解説
前回で、長寿化によって重要となる無形資産について説明してきました。では、これらの無形資産を活用することで我々は、キャリア上でどのような選択肢を模索すればよいのでしょうか?
その応えは、エクスプローラー、インディペンデント・プロデューサー、ポートフォリオ・ワーカーの3つです。3つの新たな選択肢について以下順番に説明します。
エクスプローラー
エクスプローラー(探検者)とは、「そこに何があり、世界がどう動いているか、自分が何を好み、何が得意か」を発見するために、一か所にとどまることなく旅を続ける人のことです。
本書によるとエクスプローラーには以下2つのタイプがあります。
- 「捜索者」型:「私にとって何が重要か?」「私が大切にするものは何か?」「私はどうゆう人間か?」等の特定の問いの答えを見つけるために旅に乗り出す人。
- 「冒険者」型:特定の問いを持たず、新しいものを発見する喜びを味わうために旅にでる人。目的は、はしゃいで跳ね回る冒険を通じて人生のストーリーを規定すること。
本書では、これらを前提としてエクスプローラーとして活動するうえで適した時期として、18~30歳、40代半ば、70-80歳くらいの時期を挙げます。例えば、18~30歳前半までの時期は、「冒険者」型のエクスプローラーとなり、外的な刺激を通じて自分についての発見を行います。次に、40代半ばの時期は、「捜索者」型のエクスプローラーとなり新しい生き方を探索するという明確な目的をもって自分について実験したり内省します。3番目に、70-80歳くらいの時期は、「冒険者」型のエクスプローラーとなり、現在のライフスタイルを問い直し、新たな選択肢を見出すことを通じて活力を回復し若さを取り戻すことができます。
ではこのような明確な効果を得るためにはどのようなことを心がければよいのでしょうか?その応えは、探索をする際に本やウェブサイトを読むだけでなく、実際にその場にいる人と顔を合わせて、理屈抜きの感情レベルで交流し、その人の人生や重圧などその人の存在そのものに触れ理解することです。
エクスプローラーとしてのステージを生きる場合は以上を意識するとよいでしょう。
インディペンデント・プロデューサー
インディペンデント・プロデューサー(独立生産者)は、職を探す人ではなく、自分の職を生み出す人のことです。また、インディペンデント・プロデューサーは、従来の「起業家」とは異なります。インディペンデント・プロデューサーの目的は、起業家のようにビジネス規模を拡大し売却することではなく、自分の事業活動をすることそのものです。だから、彼らは、事業における試行錯誤を重ねて未来を探索するプロトタイピングを通じて、何が有効で何が有効でないか?を学んでいきます。
そして、インディペンデント・プロデューサーの主な関心事は、ものごとを生み出すことと、それを通じて障害を克服できる行動志向の人物であるという評判を確立することです。
だから、インディペンデント・プロデューサーは、金銭的資産ではなく無形資産を蓄積することを意識します。ライフスタイルとしては、シリコンバレーなどのテクノロジー分野の集積地にほど近い場所に住んで、マイカーを使わず自転車でテクノロジーの中心地に通い、少ない所得で生活をやりくりすることを好みますです。
インディペンデント・プロデューサーのステージを生きる場合は以上を意識するとよいでしょう。
ポートフォリオ・ワーカー
ポートフォリオ・ワーカーは、異なる種類の活動を同時に行う人のことです。異なる種類の活動とは、所得獲得、地域コミュニティと関わること、趣味を極めることなど、異なる目的を持つ活動のことです。ポートフォリオ・ワーカーは、これらのバランスをとりながら主体的に生きようとします。
ポートフォリオワーカーに向いている人は、企業に長く勤めてスキルと人的ネットワークが確立している人です。理由は、企業に長く勤めた人は、過去の繰り返しをすることに退屈さを感じた結果、様々な可能性を探索し実験する生き方に魅力を感じるからです。そして、現役時代に培ったスキルとネットワークを活かして、以下3つの側面のバランスがとれたポートフォリオを築きます。
- 支出を賄い、貯蓄を増やすこと
- 過去の経歴とつながりがあり評判とスキルと知的刺激を維持できるパートタイムの仕事をすること
- 新しいことを学びややりがいを感じられるような役割を担うこと
しかし、このようにバランスのとれたポートフォリオを構築する際に課題となることが、非効率性から逃れられないことです。具体的には、ある活動からある活動へ移行する際に大きな切り替えコストが発生します。例えば、ある日は企業幹部としてマネジメントの仕事をした翌日に、趣味を極める活動をすること等です。そこでこの非効率の問題を解決する方法として以下2点の解決策が考えられます。
解決策一つ目は、様々な活動に相乗効果を生みだすことです。具体的には互いに関連のあるスキルと能力が要求される活動同士を組み合わせることです。
解決策の二つ目は、活動時間を細切れにせず大きくまとめることです。例えば、週5日間を半日ずつ10種類の活動をするのではなく、2日ずつ3種類の活動(うち1種類は1日)をすることなどです。
新しいシナリオ-可能性を広げる-の解説
ここまで、人生100年時代におけるキャリア上の新たな3つの選択肢として、エクスプローラー、インディペンデント・プロデューサー、ポートフォリオ・ワーカーをご紹介しました。では、これらを使って、教育→仕事→引退という3.0シナリオに代わる新たなシナリオを模索するにはどうしたらいいでしょうか?
その応えとして本書では、4.0シナリオや5.0シナリオを提案しています。
3.0シナリオ
まず、教育→仕事→引退という3.0シナリオに説明します。最初の学生時代の投資を頼りに勤労人生を最後まで息抜き65歳で引退を目指します。この生き方には2つの問題点があります。それは、十分な貯蓄なしに50-60代を迎えること、無形資産への投資が不十分なことです。
4.0シナリオ
では、以上の3.0シナリオの問題点を改善した4.0シナリオとはどのようなものでしょうか?それは、従来の教育→仕事→引退の3ステージに、ポートフォリオ・ワーカーやインディペンデント・プロデューサーを追加し、4ステージとしたシナリオです。ポートフォリオ型4.0シナリオのポイントは、現役時代に生産性資産と活力資産に投資した結果70代後半まで現役で働く結果、老後資金問題を緩和することができます。一方、インディペンデント・プロデューサー型4.0シナリオのポイントは、起業という大きなリスクをとる数年前から計画的に、様々なサイドプロジェクトを通じて実験を繰り返すことで、自分と市場について理解を深めて、変身資産に多くの投資をした結果、老後に多く選択肢を確保することができました。
5.0シナリオ
3番目にさらに一歩進んだ5.0シナリオはどのようなものでしょうか?それは、上記で説明した4.0シナリオにエクスプローラーを追加して5ステージとしたシナリオです。例えば、教育→エクスプローラー→インディペンデント・プロデューサー→仕事→ポートフォリオ・ワーカー→引退という順番です。5.0型シナリオのポイントは、30代半ばまで「冒険者」型のエクスプローラーとして世界を旅する中で様々な人に出会いネットワークを築く中で強力な変身資産を築くことです。その結果、後にインディペンデント・プロデューサーやポートフォリオ・ワーカーとして活躍する土台を築き、80代まで現役で働く未来を実現します。
新しいお金の考え方-必要な資金をどう得るか-の解説
ここまで、人生100年時代における新たな人生のシナリオを検討しました。では、これらのシナリオを実現するための資金を確保・維持するにはどうすればよいのでしょうか?本書ではその方法として、適切な資金計画を立案し実行する必要があるとします。そして、その資金計画を実行するためには、お金に関する自己効力感(自分ならできる感覚)、お金に関する自己主体感(自ら取り組むという感覚)の両面を意識する必要があります。以下順番に説明します。
お金に関する自己効力感
お金な関する自己効力感は、自分の現在から将来にわたる状況を正しく把握し適正な課題を設定し、正しい金融知識を持った上で資金計画を立案することです。そして適切な資金計画を立案するために以下二点に注意してください。
- ポートフォリオをマネジメントする:投資対象とファンドを複数に分けてリスクを分散する、引退が近づくにつれリスク資産の割合を減らす、値上がり益(キャピタルゲイン)ではなく利子配当(インカムゲイン)を狙うの3点を実行する
- コスト(手数料)に注意する:金融商品の予想利回りに加えて、手数料として初期費用や年間維持費用の比率を意識する
お金に関する自己主体感
お金に関する自己主体感は、長期的にぶれることなく資金計画を実行することです。具体的には、目先の欲求に負けて良い行動を先延ばししてしまうことを防ぐため以下3点を実行してください。
- 未来の自分に責任を持つ:今80歳になった自分が隣にいて未来の資金計画について対話していると考える
- 計画を貫く:毎月一定額を定期預金するなどで、お金の決定を自動化する
- 未来の自分を守る:健康増進など未来の自分に恩恵をもたらす行動をとる
新しい時間の使い方-自分のリ・クリエーションへ-の解説
ここまで、人生100年時代を生き抜くお金を確保する方法をご紹介しました。では、人生100年時代において、お金とトレードオフとなる時間について、どのように考えればよいのでしょうか?その応えとして、本書では、テクノロジーの進展で時間の柔軟性があがり、量と質の面から新たな変化が見られると説明します。以下順番に説明します。
時間に関する量の変化
第一に時間に関する量の変化について説明します。本書では、今後、時間構成が変化すると予測します。例えば、これまで週5日働き2日休む週休2日制が一般的でしたが、テクノロジーの進歩によって生産性が向上した結果、より少ない勤務日数で従来と同じ生産量を確保できれば、週4日働いて3日休んだり、週3日働いて4日休むようなことが可能になります。また、現在企業に勤務されている方は、有給休暇が付与され年間20日程度自由に休むことができますが、今後は、もっと長い期間の休みを付与され、大学に通うなどスキルアップに励むようになるかもしれません。
時間に関する質の変化
第二に時間に関する質の変化について説明します。本書では今後、余暇時間の過ごし方が変化すると予測します。具体的には、レクリエーションからリ・クリエーションへの変化です。これまで、余暇時間は旅行や趣味、娯楽など主に疲れを癒しリフレッシュすることつまりレクリエーションに使われてきました。しかし、今後は、知識やスキルの習得、人的ネットワークの構築など無形資産を蓄積することつまりリ・クリエーション(再創造)に使われるでしょう。特に高いスキルを有する人は、数ヶ月から数年単位の移行期間をとり、エクスプローラ-やインディペンデントプロデューサーとして活躍し、4.0シナリオや5.0シナリオを実践することになるでしょう。
未来の人間関係-私生活はこう変わる-の解説
ここまで、人生100年時代における新しい時間の使い方を解説しました。では、新しい時間の使い方に伴い人間関係はどのように変化するのでしょうか?その応えとして、本書では家庭での変化、それが仕事に与える影響、多世代交流の実践の順に解説します。
家庭で起こる変化
まず、人生100年時代において家庭環境はどう変化するのでしょうか?
第一に結婚における変化をご紹介します。かつての結婚は、夫が市場での活動、妻が家庭での活動に特化することで生産性を高める「生産の補完性」という考え方に基づき、夫は有形資産(お金やマイホーム)を築くこと、妻は無形資産(情緒的支援や広範な友人関係)を築くことに注力できるパートナーを見つけることでした。しかし、現在の結婚は、住居や車など二人で二つのものを消費するより二人で共通のものを消費するほうが経済的に安上がりになる「消費の補完性」に基づき、自分と教育・所得レベルが近いパートナーを見つけることです。このような変化の背景にあるのは、人生100年時代において結婚生活が長期化する中、何らかの理由で片方の所得が途絶えた時に、経済的にお互いを支えることができるのでリスク分散になることです。
第2に子供に関して変化をご紹介します。これまでより女性が高い年齢でより少数の子供を作る人は多くなるでしょう。この背景にあるのは以下二つです。一つ目は、人生が長期化するに伴い、家庭を築くことに専念する前に、エクスプローラーとして様々な選択肢を探索・発見したいと考え子作りの時期を遅らせることです。二つ目は、大学卒の女性が、経済的負担を軽減するため、自身の学費ローン返済が終わってから妊娠出産を望むことです。
仕事と家庭の境界で起こること
このように家庭に関する考え方が変化する中、仕事と家庭の境界ではどのような変化が起こるのでしょうか?例えば、長い人生の中で、交互に主な稼ぎ手の役割を担い、相手がキャリアの途中で仕事を中断して生産性資産を築くのを手伝ったり、相手が子育てに専念するのを手伝うように、パートナー間で役割を交代するようになるでしょう。この背景にあるの仕事における2つの変化です。一つ目は、男女の労働参加率の格差の縮小です。理由は、夫婦生活が長引くなかで、互いの役割を熱心に話しあい、家事と育児の負担の平等化が進むからです。二つ目は、男女の賃金格差の縮小です。理由は、人生が長期化するなかで5.0シナリオを実践するために、育児や知識の習得や移行への準備を担うことを目的にフルタイムの仕事を離れて働き方の柔軟性が高まる結果、企業がその変化に対応するからです。
多世代交流の実践
このように家庭と仕事の境界が変化する中、人生100年時代における新しい人間関係はどのようなものでしょうか?その応えは、多世代交流です。これまでの3ステージの人生は、子供は学校、大人は職場、高齢者は引退して余暇を楽しむというように年齢層ごとに隔離されて生きる時代でした。しかし、人々が長寿化
するマルチステージの人生は、年齢とステージが一致しなくなり、大人が若々しくなる結果、世代間の関係に大きな変化が見られます。例えば、人生100年時代では、自分が60代後半になっても、孫たちと同居しながら、ともに大学で学んだり、世界を旅したり、新たなスキルを習得するようになります。また、家族に限らず異なる年齢層の人たちが共通の経験をすることから、多世代交流が盛んとなり、異世代の友人関係が発達するかもしれません。
【長生きして人生を充実させたい】解決のため具体的な行動は【アイデンティティ確立を目指して、有形資産と無形資産を蓄積する計画を立案し、実験を繰り返す】である
では、この本を読んだあと、我々は具体的にどう行動すればよいでしょうか?
それは、【アイデンティティ確率を目指して、有形資産と無形資産を蓄積する計画を立案し、実験を繰り返す】です。長い人生を生きる上で、人は様々なことを選択することを通じて人生の出来事やステージや移行の順序を決めることになります。その際に重要となるのが、人生における一貫性でその土台となるのが「私は何者か」「私はどのように生きるべきか」という自己意識つまりアイデンティティを確立することです。そして、アイデンティティを確立するためには、自己効力感と自己主体感を持ち、人生を計画し実験し、一つのことに習熟することの重要性が高まるでしょう。
最後に本書のリンクを再掲載しますので、購入して実践してみてください。
LIFE SHIFT(ライフシフト)-100年時代の人生戦略-
以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。本書の内容を実行し皆様の問題解決にご活用ください。
本ブログでは今後も、皆様の中で現在生じている問題を解決し、明るい未来へつなげる本をご紹介します。


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