皆さま、こんにちは。未来に繋がる情報を研究し発信するブログを運営する「みらいものがたりラボ」代表のせにょです。
本ブログでは、皆様の中で現在生じている問題を解決し、明るい未来へつなげる本をご紹介します。具体的には、週一回程度の頻度で、皆様の問題を解決するうえでお役にたつ本を1冊ピックアップし、簡単に解説します。
現在、未来予測プロジェクトを実行中です。具体的には、これから先の2030年~2050年までの未来を予測する本を解説して、皆さまとともに未来の物語に向けたトレンドを共有してまいります。
前回は、未来予測プロジェクトの4冊目「シンギュラリティはより近く: 人類がAIと融合するとき」の解説第1回目として、「AIが進化したら2045年に何が起こるか?」を知りたい方向けに、知性の進化6つのステージをベースにして、AI進化の現在地およびこの先の発展の仕方をご説明しました。そして具体的な行動として「無料のAIツールを日常生活で活用してみる」ことを提案しました。
今回は未来予測プロジェクトの4冊目「シンギュラリティはより近く: 人類がAIと融合するとき」の解説2回目です。第2回目は、「AIの発展が脅威ではなく恩恵である」理由について解説します。
【「AIの発展が脅威ではなく恩恵である」理由を知りたい】でお困りの方へおすすめの本【シンギュラリティはより近く: 人類がAIと融合するとき】
【「AIの発展が脅威ではなく恩恵である」理由を知りたい】でお困りの方へおすすめの本は、【シンギュラリティはより近く: 人類がAIと融合するとき】です。
以下でおすすめの理由を解説します。
本書で【「AIの発展が脅威ではなく恩恵である」理由を知りたい】を解決できる理由は【テクノロジーで生活が指数関数的に良くなっていることを説明する】から
【シンギュラリティはより近く: 人類がAIと融合するとき】で、【「AIの発展が脅威ではなく恩恵である」理由を知りたい】を解決できる理由は【テクノロジーで生活が指数関数的に良くなっていることを説明する】からです。
著者である【レイ・カーツワイル】は、本書でテクノロジーにおける収獲加速の法則は、私たちが目にしている個々のトレンドの多くで、基本的原動力になっており、近い未来において、それがデジタルの領域にとどまらず、生活の大部分で劇的な向上につながると説明します。では、以下でどのような側面で生活が向上したか、その内容を確認してみましょう。
| 指標 | 変化 | 要因 |
| 識字率 | 25%(1900年)→87%(現在) | 公教育の広がり |
| 水洗トイレ普及率 | 30%(1950年)→80%(2020年) | 暴力事件の起きやすい地域で治安が安定化し、衛生関係のインフラに投資可能になった |
| 電気普及率 | 70%(1990年)→90%(2020年) | 効率的な太陽電池が電気供給を増やしている |
| コンピュータ普及率 | 30%(2005年)→約70%(2020年) | コンピュータを埋めこんだスマートフォンが発展途上国の市場に急速に浸透した |
| 平均寿命 | 40歳(1950年)→80歳(2023年) | 病気の原因となる細菌やウイルスを避けるか殺す方法を開発した |
| 極度の貧困 | 84%(1820年)→8.4%(2019年) | 国際社会が人道的見地から深刻な貧困と闘うために国際開発を進めることがとても重要だと考えた |
| 10万人あたりの殺人件数 | 33人(14-15世紀)→1人以下(2025年) | 通信技術の進展で、お互いの考えを交換し共通点を理解するようになり、問題解決のために力に訴えるのではなく理性を使うことを促進した |
| 再生可能エネルギーの割合 | 1.4%(2000年)→12.85%(2021年) | 太陽光発電で、AI活用により多くの電気を産む材料の発見と高密度に電極を配置する装置の設計でさらなるコスト削減ができた |
| 民主主義社会に住む人 | 3%(1900年)→26%(2022年) | SNSが広まり民主主義の概念と個人の権利が世界中に広まった大志となった |
| 安全な水を常に使える人口割合 | 76%(1990年)→90%(現在) | きれいな水を集め、清潔に保ち、各家庭に送り、飲料や料理、洗濯、風呂に使うシステムが開発された |
仕事の未来
ここまで、テクノロジーによってあらゆる面で生活が指数関数的に向上していることを確認しました。
では今後、仕事の未来はどうなるのでしょうか?本書では、最初に、オックスフォード大学のカール・ベネディクト・フレイとマイケル・オズボーンによる2013年の研究結果を引用します。研究結果によると、約700の職業が2030年代初頭までに自動化の影響を受ける可能性があります。例えば、電話セールスや保険業、税務申告代理業などの職種は、99%の確率で自動化します。また、工場労働、カスタマーサービス、銀行業務、バス・トラック運転手で、自動化する可能性が50%を超えています。その結果、これらの仕事が自動化でなくなる懸念があります。
一方、もうひとつの大きなトレンドとして、従来の雇用形態によらない新しい稼ぎ方が増えていることを指摘します。具体的には、テクノロジーの変化によって、従来の仕事の枠には入らない新たな仕事の機会が数多く生まれてきています。例えば、WEBサイトやアプリを使って物理的及びデジタルな資産やサービスを作成・売買・交換すること、SNSにアプリや動画、その他のデジタルコンテンツをアップロードする等です。つまり、Youtubeのコンテンツ制作で成功する人もいれば、InstagramやTikTokでインフルエンサーになって報酬を得る人もいます。
そして、このような「ギグエコノミー」と呼ばれる働き方は、限界はあるものの、人々に従来の選択肢よりも多くの柔軟性や自律性、余暇時間を与えています。
AI登場による仕事の増減は連続する変化の波である
ここまで、AIなどのテクノロジーによって減る仕事があると同時に、新たな仕事が生まれることを説明しました。では、テクノロジーで仕事の増減はどのように変化するのでしょうか?その応えを説明するために、本書では、仕事の増減を以下3つの波の変化で定義します。
- デスキリング:長期間の訓練をしなくても新しい仕事に簡単につけること。その結果、高賃金だった仕事が、低賃金の仕事にとって代わられる。
- アップスキリング:前よりも高度なスキルを必要とする技術が導入されることにより、高度なスキルをもつ少数の人に仕事が集中する。その結果、低賃金の仕事が高賃金の仕事に替わる。
- ノンスキリング:AIがタスク全体を完全にひき継ぐこと。AIやロボットが多くのタスクをこなせるようになる結果、人間を完全に排除する機会が多くなる。
具体的には、仕事の増減は、デスキリング→アップスキリング→ノンスキリングの順番で連続的に変化します。
ユニバーサル・ベーシック・インカム
では、仕事の未来はこの先どこへ向かうのでしょうか?その応えは「ユニバーサル・ベーシック・インカム」です。「ユニバーサル・ベーシック・インカム」とは、すべての成人に対する定期的な金銭給付またはモノやサービスの無料提供によって、今日の水準から見て充分と言える生活を送れるようになることです。そして、その財源はAIなどのテクノロジーによる自動化によってもたらされる利益に対する税金や、政府による新興テクノロジーへの投資から発生する収益などの組みあわせでまかなわれるでしょう。そして先進国では2030年代初頭までに、他のほとんどの国では2030年代後半までに実現するでしょう。
健康と福祉の未来
ここまで、仕事の未来について確認してきました。では仕事の土台となる心身の健康や福祉の未来は今後どうなるのでしょうか?
2020年代:AIとバイオテクノロジーが結びつく
本書によると、2020年代は、バイオテクノロジーとAI、コンピュータ・シミュレーションとが結びつきます。すでに創薬、疾病監視、ロボット外科手術などの分野にその恩恵が出ています。
- 創薬:2020年、新型コロナウイルス感染症に対する安全で有効なワクチンを設計するとき、AIが重要な役割を果たした結果、記録的な速さで開発できました。通常、ワクチンの開発は5年~10年かかりますが、新型コロナウイルスの遺伝子配列が発表されてからわずか63日後という驚異的な短期間で最初のワクチンが摂取されました。
- 疾病監視:全く異なるものを含むリアルタイムデータ(電子医療記録、病歴データ、グーグル検索データ、インフルエンザの広まり方を示す時空間的パターン)を予測力に軽重をつけて統合。その結果、CDC(米国疾病予防管理センター)の予測より一週間早くインフルエンザの感染動向を予測しました。
- ロボット外科手術:AIを頭脳としたロボットは、そのシステムで動く世界中のロボットが実施した手術の経験を数百万件学ぶことができます。その結果、どんな外科医が経験するよりもはるかに広い臨床状況をカバーし、より安全でより効果的な手術が可能になるでしょう。
2030年代と2040年代:ナノテクノロジーの発展と完成
では、さらにその先である2030年代や2040年代になると健康や福祉の分野で何が起きるのでしょうか?その答えはナノテクノロジーの発展と完成です。AI革命とナノテクノロジー革命が結びつけば、自分たちの体や脳と自分たちが接触する世界を、分子単位で再設計・再構築することが可能になるでしょう。例えば、一本のアームをもつ単純な分子ロボットが原子レベルの正確な製造を行う「分子アセンブラ」という概念があります。本書では、その一例として「ダイヤモンドイド」を挙げます。「ダイヤモンドイド」とは、10個程度の炭素原子を小さなかご状にし、ダイヤモンド結晶のなかでもっとも基本的な形にして配列したものです。かごの表面に水素原子がくっついていて、とても軽く強いために、ナノサイズの加工においてあらゆる構造の構成単位にできる可能性があります。
健康と長寿にナノテクノロジーを利用する
本章の最後で、寿命延長のための技術進展について、以下4つのフェーズがあると定義します。
- 第1フェーズ:細胞が働かなくなり組織が壊れてなる病気の発症リスクを、生活習慣や食事の見直し、サプリメント接種で減らすこと。具体的にはガンやアテローム性動脈硬化症、糖尿病、アルツハイマー病等の発症リスクが下がる。
- 第2フェーズ:AIとバイオテクノロジーが結合し変性疾患を克服すること。生物学的寿命の限界を定める要素(ミトコンドリア遺伝子変異、テロメア減少、がん細胞制御不能)に直接対処可能になる。
- 第3フェーズ:医療用ナノロボットが細胞レベルのメンテナンスと体中の修復を行うこと。具体的には、壊れたパーツを修理交換するように個々の細胞を狙って修理や改良をすることで確実に老化を打ち負かせる。
- 第4フェーズ:人間の脳のファイルをデジタル上でバックアップすること。その結果生物としての脳がだめになってもバックアップを保つための複製を繰返すことでその人のアイデンティティを保ったまま長生きできる。
現在は、第1フェーズで、2020年代に第2フェーズ、2030年代に第3フェーズ、2040年代に第4フェーズになるでしょう。
テクノロジーの進展がもたらす危険性
ここまでテクノロジーがもたらす健康と福祉の未来を確認しました。ではテクノロジーがもたらすのは恩恵だけでしょうか?本書では、テクノロジーは、世界で数十億人の生活を向上させる一方で、人類という種にとっての危険性を高めるとします。具体的には新たに起きる核兵器の脅威や生物学のブレイクスルー、ナノテクノロジーの台頭は、人類が対処しなければならない脅威をもたらすでしょう。さらにAIが人類の能力を追い越すとき、AIが有益な目的に使われるように注意を払い、事故を避け、誤用を防ぐ具体策を設ける必要があります。そこで本書の最後で、テクノロジーがもたらす将来の危険性について、核兵器、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、AIという4つの側面から解説します。
核兵器
最初に核兵器についての危険性とその解決策は以下です。
危険性:現在、人類は約12700発の核弾頭を保有しており、そのうち9440発が核戦争に使用でき、それらは通告から30分以内に発射することが可能です。大国同士が核兵器を撃ちあえば、直接的効果で数億人が死ぬでしょう。さらに二次的被害の死者は数十億人にもなりうるでしょう。
解決策:核兵器使用のリスクを減らす戦略でもっとも有名なものは相互確証破壊(MAD:mutually assured destruction)です。相互確証破壊とは、もしも敵国に対して一発の核兵器を使うと、相手が大規模な報復をしてくる結果、核攻撃が自殺行為になるのでお互いに核兵器を使わないことです。それでも核兵器を使ったテロやダーティボム〔有毒な放射性物質をまき散らす爆弾〕が使用されるリスクをゼロにすることはできません。そこで、先進AIがそうした脅威を探知し、無効にする効果的な手段をもたらしてくれるでしょう。
バイオテクノロジー
次にバイオテクノロジーについての危険性とその解決先は以下です。
危険性:遺伝子操作技術が進歩した結果、ウイルス遺伝子を編集することで強い感染力と高い致死性をあわせもつ超強力なウイルスの創造が可能になりました。ステルス性があり、人々が感染したことに気づくまでに長い時間がかかり、そのあいだに広まるウイルスもつくることができます。さらに新種のウイルスであれば、誰も免疫をもっていないので、パンデミックで人類を蹂躙することが可能になります。
解決策:新しいウイルス兵器が出現したら、すぐにそのウイルスを捕獲し、一日で塩基配列を解読し、医療的対抗策をすばやく設計します。次の対抗戦略のひとつは、RNA干渉を利用することです。RNA干渉は、RNAの小さな断片(小分子RNA)がウィルス遺伝子を発現させる過程で働くメッセンジャーRNA(mRNA)に結合し切断することで無効化します。
ナノテクノロジー
第三にナノテクノロジーについての危険性とその解決策は以下です。
危険性:ナノテクノロジーにより多くの種類の攻撃用兵器を極めて安くつくることができます。例えば、目標から察知されずに毒物を運ぶ小型ドローンや水や空気に混じり体内を掻き回すナノロボットです。そして、これらのナノロボット一台の破壊力が小さくても、きわめて破壊的な威力を持ち、地球全体の災厄となりえます。理由は、ナノロボットは自己複製できるので、一度作れば無限に増殖可能だからです。
解決策:ナノロボットによる自己複製に対する強い防御策のひとつは、「通信」アーキテクチャを備えた自己複製ナノロボットを設計することです。複製は内部のプログラムで動くのではなく、すべての指示を外部から電波でもらうことにします。この方法ならば、緊急時には自己複製の暴走を止めるために、ナノロボットへの信号を切ることも、変更することも可能です。
AI
超知能AIはこれまでとは根本的に異なる危険性を持ちます。理由は、AIが人間より賢くなると、人間が用意するあらゆる対策を回避できるようになるからです。そこで、最後に、超知能AIがもつ3つの危険性と3つの解決策について解説します。
3つの危険性
- 誤用:人間のオペレータが故意に他人を害するようなAIを開発する。例えば、テロリストがAIを使ってパンデミックを起こすウィルスを設計する。
- 外部アライメント:開発者の実際の意図とAIに与えた達成すべき目標が一致しない。例えば、特定のガン治療のため、ガンの原因遺伝子が変異する全ての細胞を殺すウィルスの作成をAIに依頼して、実際に患者に投与した結果患者が死亡します。理由は、遺伝子が変異するが発現しない正常細胞を含めて殺したから。
- 内部アライメント:AIが目標達成のために学んだ手法が一部の場面でマイナスの効果を生むこと。例えば、AIに特定の発がん性細胞に特有の遺伝子変異を学習させ、そのガンを持つ細胞を殺すウィルスを作成させ、実際に患者に投与したが全く効果がなかったとします。理由は、AIが学習した遺伝子のデータが間違っていたから。
3つの解決策
- 模倣による一般化:AIに人間がどのように考えるかを模倣により学習させる結果、曖昧な状況下でその知識を応用する際の安全性と信頼性を高める
- 議論によるAIの安全性:複数のAI同士で議論し、相手のアイデアの欠点を指摘させることで、正しい評価が難しい複雑な問題を人間が判断できるようにする
- 反復増幅:弱いAIに助けられた人間がより強いAIを作るプロセスを繰り返すことで、より整合性のある誤用対策AIを作成する。誤用対策AIは危険な要求を察して拒否する
【「AIの発展が脅威ではなく恩恵である」理由を知りたい】解決のため具体的な行動は【今後は、健康を維持しながら仕事をして生活する日常のなかで、AI、バイオテクノロジー、ナノテクノロジーの影響を考える】
では、この本を読んだあと、我々は具体的にどう行動すればよいでしょうか?
それは、【今後は、健康を維持しながら仕事をして生活する日常のなかで、AI、バイオテクノロジー、ナノテクノロジーの影響を考える】です。例えば、生活面で、太陽光発電を導入して電気代が安くなったら、ナノテクノロジーでより効率的な太陽光パネルが開発されたと考えみましょう。仕事面で、テキストや画像を自動生成した結果作業効率が向上したら、生成AIの恩恵を認識しましょう。健康面で、新たなインフルエンザワクチンを接種した結果、冬の流行気期に発病しなかったら、バイオテクノロジーによる迅速なワクチン開発の恩恵を意識してみましょう。
最後に「シンギュラリティはより近く: 人類がAIと融合するとき」のリンクを再掲載しますのでご購入のうえ実践してみてください。
以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。本書の内容を実行し皆様の問題解決にご活用ください。次回は、いよいよ未来予測プロジェクト最終段階2050年の未来について解説します。本ブログでは今後も、皆様の中で現在生じている問題を解決し、明るい未来へつなげる本をご紹介します。

